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2006年12月21日 (木)

セーラー服と機関銃

「か・い・か・ん」と、機関銃を撃ち放った後に恍惚の表情でつぶやく薬師丸ひろ子ちゃんの姿が、衝撃的だった映画「セーラ-服と機関銃」から、25年。

長澤まさみちゃん主演、21世紀バージョン星泉のTVドラマ「セーラー服と機関銃」がこの間まで放映されていた。

普通のまじめな高2の女の子星泉が、突然目高組というやくざの組長にされてしまって、最初はとまどう、逃げ腰になる。5人いる組員のうち、特に英樹と健次の若い2人は、いくら前の組長の遺言だからと言っても、こんな女の子が組長だなんて、認められないと始めは反発する。

ところが、目高組に対する嫌がらせや、不当な行為に対しての、泉の、怒りを表わし、誰に対しても筋を通そうとする姿に、若い組員達も信頼を寄せるようになり、組長として認める。そして皆が、「組長を守る」という絆で結ばれるようになり、それぞれ孤独を抱える者たちが寄り添うことで、父親も亡くし、天涯孤独となった星泉にとっての「家族」となるのだ。

そんなささやかな幸せが、麻薬とそれにつながる人間の欲望によって、次々に打ち砕かれていく。次々に大切な組員達が殺されていく。武、金造、それから英樹と健次。皆、「家族」の誰かを守って死んでいくのだ。毎回涙なしでは見られない。

とうとう、若頭の佐久間だけになったとき、星泉の中で、抑えきれないものが爆発する。
「一度だけ、人の道を踏み外していいですか?」
封印してあった機関銃を携え、浜口組のビルへ乗り込む。太っちょ:国会議員の三大寺、悪徳警官黒木、浜口らが、因縁の麻薬を積み上げ、一堂に会している中、星泉は胸のすく啖呵を切り、機関銃をぶっ放すのだ。机・いす・壁・そして麻薬。何億円相当の麻薬が小気味良く粉塵と化す。

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堤真一の佐久間が超カッコ良かった!
筋を通す任侠の人。自分より他人のことを考えられるやさしい人。時には迫力のあるドスをきかせることができる人。

この佐久間が、早い回のうちに、誤解から義弟に撃たれるシーンがあり、「まさか、こんなに早く。」と気が気でなかったが、星泉よりもらった「安産」のお守り(笑)に銃弾が当たったおかげで、命びろいをする。「佐久間は死なないで。」と思っていたが、やはり最後には、喧嘩を放っておけなくて仲裁に入ったところを、胸を一突きされ即死という筋書きだった。(泣)

私は、1978年に書かれた赤川次郎の原作も、映画も観ていなかったが、このTVドラマを見て、興味を持ったので、原作を読み、映画のビデオを観ることにした。

本の方は手に入り、ついでに、9年後に書かれた「セーラー服と機関銃・その後-卒業-」も読了した。だが、ビデオの方は、同じことを考える人がいるようで、レンタルビデオ店に借りに行っても、何度か貸し出し中だったため見られず、昨日ようやく見終えることができた。(見てからブログを書こうと思っていたので、遅くなってしまい、タイムリーな記事にならなかったことが、ざ・ん・ね・ん。)

原作は、星泉と共に、彼女のクラスメートで「泉ファン」の3人の少年も、探偵団よろしく活躍する、青春冒険ミステリーという感じだが、映画は、原作を踏襲しながらも、やはり薬師丸ひろ子ちゃんの魅力を引き出すことに力点が置かれ、それが成功しているように思う。少女から大人の女性になろうとしているあやうさや、きらきらした輝き、包容力などが、表わされていたのではないか。TVでは、長澤まさみちゃんの可憐な強さと「家族」「任侠」など人情ものに仕上がっているように感じた。

映画の中の佐久間は渡瀬恒彦が演じていて、「かっこいいオジン」と言ってもいい。

「か・い・か・ん」というせりふは、25年経っても鮮烈な印象があるが、おそらく地雷で両足をなくしたという設定の太っちょ(映画と原作、TVでは、太っちょの人物設定がずいぶん違う)が、星泉に地雷をふみつづけさせながら、『死の恐怖と肉体の戦慄が入り混じって・・つまり快感・・だよ。快感は死と隣り合っているものなんだ。』と語った、「快感」を踏まえたものなのだろうか。少なくとも直接的な「快感」ではなさそうだ。原作ではもちろん、TVでも、この有名なせりふがなかったが、このせりふは、薬師丸ひろ子ちゃんの専売特許でいいと思う。

「セーラー服と機関銃・その後-卒業-」は、星泉がもっと活躍する、どきどきの冒険ミステリーだが、原作では、ただ一人生き残った武が「その後」で重要な役割を果たすので、すべて死んでしまった映画やTVで、続編を作るのはむずかしいように思われる。

リメーク版は、原作や、前作に比べられて厳しい眼で見られることも多いが、このTV版「セーラー服と機関銃」は、独自の切り口で良いドラマだったというのが、すべてを見た私の感想である。

また、主題歌も、エンディングで目高組6人が並んで歩くシーンに流れていたのが効果的だった。
『さよならは、別れの言葉じゃなくて、再び会うまでの遠い約束・・・』『愛した男達を思い出にかえて・・・』というフレーズが、ぴったりだった。映画よりも、あてはまるように思われてならない。


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コメント

ご無沙汰です。この手の話題には残念ながら全くついていけません。何しろ放送を見られないのですから、、、見たい場合、限りなく怪しいビデオレンタル屋(今ではDVDですけど)で借りてくるしかないのです。「のだめ」ってなんですか?ひょっとして学園モノ? セーラー服と機関銃は、リメイクなのでなんとなく判るのですが、それですら、リメイクをタイムリーに見ることは出来ず(毎晩の帰宅時間を考えれば、たとえ家族がレンタルしてきたとしても、睡眠優先となるでしょうね)話題についていけない事に変わりなし。
 さて、年末30日から1月6日まで家族と一緒に一時帰国します。息子がスキーをやりたがっているけど、今年は暖冬みたいでどうなる事やら。(雪が無けりゃ、娘が房総に行きたいって言ってる!)

投稿: 大浦~松島 | 2006年12月22日 (金) 17時07分

大浦~松島さん
お久しぶりです。お仕事お疲れさま~!

「セーラー服と機関銃」の映画か原作は見てませんか?
私は、この頃オタクの傾向があるようで、気になるものは、結構徹底して集めたり、見たりするみたいです。
「のだめ」はピアノ科の音大生「野田恵」。一度聞いた音楽は、弾けてしまう天才なんだけれど、楽譜を正確に弾けない、不思議系の愛すべき、笑えるクラシック音楽コメディーの主人公です。
(・・・と言っても、読んだり、観たりしていないとわからないし、興味も湧かないよね。)

今年は、雪が少ないです。去年は豪雪で、歩道にはもう娘の背丈くらいの雪の壁ができていた程でした。クリスマス・イブはとっても素敵なホワイト・クリスマスだったのですが、今年はまったくありません。(山は雪の帽子を被ってますけどね。)

投稿: まりママ | 2006年12月23日 (土) 00時54分

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