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2010年10月18日 (月)

イグ・ノーベル賞

アカデミー賞のパロディーとして、ワースト映画を選ぶラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞)というのがあるのは知っていたけれど、ノーベル賞にも、裏ノーベル賞があることは知らなかった。

裏ノーベル賞=イグ・ノーベル賞というそうだが、ignobrble(品がない) + nobel  (ノーベル)というところから名づけられたようで、イスラエルの物理学者アレクサンダー・コーンによって考案され、1991年に創設されたという。

彼は、自身が創刊したJIR誌の編集者マーク・エイブラハムズに、実際にイグ・ノーベル賞の設立を勧め、1994年に同賞を企画運営する、サイエンス・ユーモア雑誌『風変わりな研究の年報』 (Annals of Improbable Research) を、共同で創刊した。

共同スポンサーは、ハーバード・コンピューター協会、ハーバード・ラドクリフSF協会などであり、 「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して、工学賞、物理学賞、医学賞、心理学賞、化学賞、文学賞、経済学賞、学際研究賞、平和賞、生物学賞などの部門で、毎年10月、10の個人やグループに対し、時には笑いと賞賛を、時には皮肉を込めて授与授与しているとのことだ。

さて、今年のノーベル物理学賞は、『二次元物質グラフェンに関する革新的な実験』によって、アンドレ・ガイム博士(51)と、コンスタンチン・ノボセロフ博士(36)の英国在住ロシア人コンビ2人が受賞した。

このうちの1人、アンドレ・ガイム博士が、2000年に、マイケル・ハリー卿と共に『生きたカエルを磁気浮上させる実験』によって、裏ノーベル賞であるイグ・ノーベル賞も受賞していたと報じる記事が、webでも、新聞でも載っていた。

まじめな生粋の科学者が、イリュージョンのようにカエルを空中浮遊させてたのかと思うとおかしいが、私は、この記事で初めて、裏ノーベル賞の存在を知ったのだった。

日本人も、今までに13年、15回受賞している。

たまごっち」「バウリンガル」「カラオケ」の発明・開発に対するものや、カラス除けの合金の開発などや、真正粘菌を使った研究など多岐にわたっているようだ。かのドクター中松も受賞していた。

世界を見てみれば、エセ科学的なものとか、オタク的なものへの授与も多いが、皮肉やユーモア、風刺が効いている。

特に風刺が効いているのが、平和賞

たとえば、1991年受賞のエドワード・テーラー(水爆の父、スターウォーズ計画=戦略防衛構想の提唱者)には『我々が知る「平和」の意味を変えることに、生涯にわたって努力したことに対して。』という理由で授与した。

1996年には、時のフランス大統領ジャック・シラクが、1995年9月~1996年1月まで6回も核実験をムルロア環礁で実施したことに対して、『ヒロシマの50周年を記念し、太平洋上で核実験を行ったことに対して』同賞を受賞している。

1998年には、パキスタン首相とインド首相に『度を越して原子爆弾を平和的に爆発させたことに対して。』授与した。

また、ユーモアと皮肉に関して言えば、ハワード・ステ-プルトンに『十代の若者には聞こえるが大人には聞こえない不快な高周波ノイズを発する電子式ティーンエイジャー撃退機を発明したことに対して。また同じ技術を、10代の学生には聞こえるが大人の教師には聞こえない携帯電話呼び出し音に応用したことに対して。』という理由で2006年に授与している。
これは、「店にたむろする少年達に対し、「モスキート」と名づけられた機械を使うことで店内から追い払うことに成功したニュースが世界で報じられたが、この技術は若者によって授業中の電話に逆用されている。」と注釈がある。

実際、娘の高校で、授業中、誰かの携帯からこの呼び出し音が鳴ったそうだが、先生は全く気付かなかったという。見事に逆用されている。

このイグ・ノーベル賞、時には不名誉な理由で受賞するので、クレームがつくことがあるようだが、正式なノーベル賞受賞に対して、ごねまくっている国がある。

中国は、人権のために戦った劉暁波氏に平和賞を授与したノーベル賞委員会のある、ノルウェーに対して、ノルウェー政府が何も関与していないにもかかわらず、いろいろ規制をかけてきているらしい。

困った国だ。もういっぱしの大国なんだから、チンピラのように恫喝することなく、きちんと自覚を持ってほしいものだとつくづく思うのであった。

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