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2012年7月 4日 (水)

あじさい考

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長崎のシーボルト記念館に、4年前のちょうど今日(7月4日)に行った時の写真です。

敷地内の紫陽花は、盛りは過ぎたとは言え、まだ見頃でした。

さて、紫陽花には花言葉がたくさんあります。

「移り気」「浮気」「変節」「高慢」「自慢屋」「無情」「美しいが冷淡」「辛抱強い愛情」「元気な女性」「謙虚」「家族の強い結びつき」など。

この中で、花(萼)の色が移り変わるために花言葉になったと思われる「移り気」「浮気」などが一般的かもしれません。

『紫陽花や はなだにかはる きのうけふ  (正岡子規) 』

と詠われるように抒情的ではありますが、本当は、花(萼)の色の変化は実に化学的なのです。

まずは、含まれている葉緑素のためにうすい黄緑色をしているのが、葉緑素の分解と共に、アントシアニン(デルフィニジン)と補助色素が生合成されて、青や紫、ピンク、赤などの花の色が生じてきます。

土壌が酸性で、アルミニウムがイオン化されて根から吸収され、(花・萼1グラム当たりアルミニウムイオン40マイクログラム以上必要だそう)デルフィニジンと補助色素に加えられると花は青くなり、土壌がアルカリ性・中性でアルミニウムがイオン化せずに吸収できないと赤くなったり。

アルミニウムイオンの吸収量の違いだとか、補助色素の量、種類などによって、青~白~紫~ピンク~赤になる、化学的と言いましたが、この配合の妙は、神のみぞ知るといった感があることは否めません。だから、紫陽花を愛する人が多いのでしょうか。

それはさておき、その後日がたつにつれ、有機酸が蓄積してくるようになります。そうすると、花の色は赤みを帯びてくるとのことですが、土壌の変化とは関係なく、花の老化が起きたということだそうです。

こうして、

『紫陽花の 末一色(すえひといろ)と なりにけり (小林一茶)』 

となるのですね。

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上の写真のように、葉緑素の薄い黄緑色から、だんだんに色づいてくるわけです。

上越では、この赤系の紫陽花は少なく、青系が主流ですが、土壌がアルカリ性のヨーロッパでは、赤系が主流のようです。

「辛抱強い愛情」「元気な女性」というのは、赤系の花が主流のフランスの花言葉だそうです。

「家族の強い結びつき」というのは、花(萼)がたくさん集まって一つの大きな花になっているところからくるのでしょう。

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「謙虚」は、萼紫陽花の花言葉のようですが、

「無情」というのは、枯れて褪色しても花びらを落とさないところからきているのか?

「高慢」「自慢屋」などは、花の大きさからきているのか?

「美しいが冷淡」は、花が丈夫でめったなことでは崩れないことからきているのか?

その辺はよくわからず、想像してみるしかありません。

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上の2枚の写真は、先日正善寺ダムに行った時に撮ったものですが、日差しを浴びた紫陽花というのはあまり趣が感じられません。紫陽花が暑がっているように思えて痛々しい。

紫陽花は、雨の中、水を得て生き生きとその美しさを増し、または日陰でその存在をアピールするものだと思います。

日陰になった生垣の周囲が暗い中で、白や青色の紫陽花の一群れにはっと目を奪われることがあります。まさに日本的。陰翳礼讃ですね。

あじさいは、桜と同じく、私にとって愛すべき被写体です。

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